EventFeb 20 2019
SHINDOは「未来のファッション業界を担う若者たちの夢をサポートしたい」という思いから、業界内外から高い評価を受ける文化服装学院の文化祭ファッションショーに、オリジナルブランド「S.I.C.」を提供しています。2018年11月2日〜4日まで開催された「BUNKA FESTIVAL 2018」のメインイベントであるファッションショーは、学生主体で取り組んでいるとは思えないほど完成度が高く、毎年多くの来場者を魅了しています。今回は文化服装学院Ⅰ部のショーに関わる学生に集まっていただき、準備期間中のお話をうかがいました。
文化祭のショーに関わっている学生の数は、なんと約1,000人!集まる学年は様々で、毎年立候補制で参加者を募っています。企画、演出、音響、映像、デザイン、縫製、プレス、モデルなど、担当チームごとに同じ熱量を持った仲間が力を合わせて取り組みます。
企画チームが発足するのは文化祭の約半年前。ショー当日を最高の完成度に仕上げるために、製作工程ごとの各チームが動き出します。いろんな学年や科から集まるので、まずはお互いを知ることからのスタートです。
運営スタッフとして立候補した理由を、ショーの要である企画長の関口さんに質問すると、「文化祭のような大きなイベントに関わると、たくさんの人との出会いがあり、人脈を広げることができます。苦悩しながらもみんなでショーの準備に励み、ドキドキしながら当日を迎え、精一杯やり遂げたあとの達成感を一緒に味わえるのも醍醐味。ファッションが好きという同じ価値観のもとに集まった人となら、取り組みの過程でも学べることがたくさんあり、有意義な経験ができるからです!」と、素敵な答えが返ってきました。
とあるチームリーダーは、ネガティブな発言をしないことを自分のルールにして、丁寧なコミュニケーションを心がけたそうです。
「わからないことは正直に伝え、チームの仲間に助けてもらいながら進めました。自分が作りたい世界観に合うデザインを上げてもらい、縫製チームの技術で仕立てられて服になる。ブラッシュアップを重ねることで、さらに良いゴールが見えてきて嬉しいです。全員の力で良いものができたので、ショーの舞台が楽しみです」と語る言葉に、切磋琢磨し合う仲間への信頼と本人自身の成長を感じました。
デザインチームは企業から提供してもらう素材の魅力を最大限引き出すことも意識しながら、企画チームの作り出した世界観をデザインに落とし込みます。「このシルエットにしたいけど技術的に難しいかな」「もう少し膨らませたいけれど生地的に厳しいかな」という時は、ポリエステル製の芯材である「SIC-IB056 ボーンテープ」を補強パーツとして取り入れてデザインしました。デザインが決まった後は縫製チームによる仕立て工程へ。やはり生地だけだと思っていたようなボリュームが出ませんでしたが、デザインチームが取り入れたボーンテープが活躍し、美しいシルエットが生まれました。
「生地だけでは作り出せないボリュームも、適材適所で服飾副資材を取り入れることで理想のラインが完成した」「S.I.C.を正直どのようにデザインに落とし込むか当初はイメージが湧かなかった。チームでデザインを進めていく中で、テープが課題の解決策になるという発見があった」など製作後の感想から、服飾副資材の付加価値を十分に実感していただけたようです。
今回のショーを通じて得た服飾副資材についての学びは、皆さんの理想のデザインと夢の実現にきっと役に立つはずです。SHINDOはこれからも、製品開発を通じて、デザインの可能性と未来を担う若者たちの夢をサポートします。
文化祭を語る上で欠かせないのが「リソースセンター」。リソースセンターは文化祭やコンテストでの過去2年間分の制作物をフルセットで保管しているなど文化服装学院の歴史が詰まった施設です。1999年の新校舎設立時に、資料収集と情報発信の場として、テキスタイル資料館、映像資料室、服飾資料室を集約し、学生の教育研究用として設立されました。所狭しと並んでいるコスチュームと靴たちは圧巻の眺めです!過去のショーで製作した作品以外にも、卒業生プロデザイナーの作品や半世紀以上前に作られた洋服、博物館で展示するレベルの希少なものを含め、コスチュームやアクセサリー、小物類を合わせて約35,000点ものアイテムが保管されています。また、資料コーナーにはS.I.C.写真帳も置かれ、服作りの資料として教員から学生まで多くの人に活用されています。
「実際に手を触れて服の素材や空気を感じたり、光に当てて生地の光沢感を確かめたりすることはファッションを学ぶ上でとても大切なこと。手縫いの技法、複雑なドレープやカットなど、もの作りの根本をリアルに体感してもらえます。SHINDOの付属を使った作品も沢山ありますよ。」と、上田センター長。過去のアーカイブ作品を実際に触ってみる事が出来、生地を見るだけではわからない、仕立てた服のシルエットやドレープの出方、副資材の使い方などあらゆるディテールをリアルに感じられる貴重な場所として活用されています。
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